これからのカジノを展望する

日本におけるカジノの今後の動向

2013年から2015年において、日本における新しい取り組みとして特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律が国会で提出されたのです。
この法案の内容というのは、日本がこれからの経済を考えるうえで国内需要だけでなく国外からのインバウンドも重視する必要があります。
そこで案内標識に外国語表記をするだけでなく、通訳拡充のために英語教育の実施や無線通信の拡充そしてクレジットカードなどの電子マネーの利用促進が盛り込まれているのです。
そして特定複合観光施設と書かれているように、この法案の目玉というのがインテグレティッドリゾートを各地に作ることになります。

インテグレティッドリゾート(統合型リゾート)とは?

インテグレティッドリゾートの意味は統合型リゾートと呼ばれ、法案では略称としてIRと呼ばれているのです。
このインテグレティッドリゾートの内容というのは、外国人を呼び込みやすい環境づくりのための施設です。
日本における観光の良さというのは和の風合いと自然豊かな光景ですが、ただ現在の法律により深夜営業をしているお店などが少ないため夜が楽しめないという要望が外国人旅行者から上がっていたのです。
そこで法律を改正し、深夜でも楽しめるスポットを作るのがインテグレティッドリゾートの目的になります。
インテグレティッドリゾートでは飲食街とお土産ショップそして遊園地のような遊具施設を、大型宿泊施設の近辺に建造するのです。
この大型宿泊施設は外国人旅行者だけでなく、日本に商業目的で来日した起業家を対象に整備されるのが特徴になります。
その特徴として、特定複合観光施設区域の概要となっている外国語表記と通訳そして無線通信の拡充そしてクレジットカードなどの電子マネーの利用環境が整っています。
そのため宿泊施設で働く環境が整っているので、外国の企業を誘致することが可能です。
そのうえで仕事ばかりでは気持ちが休まらないので、そこでインテグレティッドリゾートの目玉となっているのが外国人が楽しめる娯楽としてこれまで賭博法で禁止をしていたカジノを設立するというものになります。

神奈川や大阪などの自治体が申請をし建設しようと考えている

カジノの創設のために当初はアメリカやマカオなど、カジノの文化が根付いている企業を誘致してノウハウを得るのです。
そして情報を収集したうえで、運営のノウハウを確保できたら徐々に日本人が運営する形にしていくという流れになります。
そんなカジノを併設したインテグレティッドリゾートは、日本各地の経済を支える取り組みとして神奈川や大阪などの自治体が申請をし建設しようと考えているのです。
ただ申請が始まってからというもの、実際に建築はとん挫している形になっています。
なぜ頓挫しているのかというと、国そして自治体が海外でも問題になっているカジノに関する問題点をクリアする手段を講じられていないことが大きいです。
その問題点というのが、治安と依存症の問題です。
治安の問題というのは、設立する目的というのは外国人の要望で夜の9時以降でも楽しめるスポットを作ることで経済の流れを作ることになります。
しかし9時以降も営業するということは、本来であれば人の往来が少なくなっている時間帯にたくさんの人が出歩くことになるので治安が一気に悪くなるので景観が悪くなります。

カジノ依存症の怖さ

そして依存症というのは、人間の脳は一度でも快楽を覚えると簡単に抜け出すのが難しくなるのです。
特に多額のお金を入手できるカジノは、脳にとって強い影響力を与えてしまうため簡単にやめられなくなってしまいます。
それが依存症であり、末期状態になると朝から入り浸ることで生活が破綻してしまうのです。
この2つの問題はすでに成熟している国でも起きていることであり、治安の悪化や依存症対策に税金を使うことで資金の流れを作るどころか損失を増やしてしまう悪循環に陥っています。
特にそれ以外の理由として建設がうまくいかないのは、そもそもパチンコや競馬などの公共ギャンブルが存在するので需要自体が低いです。
建設自体が国が補助をするといっても多額の資金が必要になるため、簡単には準備ができないだけでなく市民からはその予算を使って社会保障を充実させてほしいという要望が大きいために頓挫しているのが背景になります。
現状において新型コロナウイルスが蔓延したことにより、IRに使うべき予算を医療体制に使わざるを得なくなっており完全に計画が止まっているのです。

まとめ

ただアフターコロナの後を考えるうえで、インテグレティッドリゾートの内容というのは完全に間違っているというわけではないといえます。
国も今後の社会を生きていくうえで、このウイスるによる騒動が終結すれば経済力を戻すために再び動く出すと考えられるのです。
インテグレティッドリゾートの問題点は、何度も言うように夜中に出歩く人が増えることによる治安の悪化そして脳が快楽状態から抜け出せないことによる依存症対策です。
これらの問題を国外が参考になるレベルで構築ができれば、十分な成果を上げられるといえます。